愛のモヤモヤ相談室・4月（2023年4月28日放送）後半の相談者は、ドライブさんです。
ドライブさんは、娘さんが2歳の時に奥さんを病気で亡くし、3歳のときに今の奥さんと、再婚されたそうです。娘さんは今、高校生。
今の奥さんとの間にも、息子さんがいます。（お話の中に、年齢は出て来ませんでした。）
この、息子さんが生まれてから、次第に奥さんの娘さんに対する態度が厳しくなったと、ドライブさんは感じています。
どうしたら、奥さんと娘さんの仲がよくなるのでしょうか。というのが今回の相談です。さて、美輪さんの回答は？
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 娘は別棟で〝ひとり暮らし〟
～ドライブさんの相談内容～
高校生の娘と、血のつながりがない妻の仲が悪いのをどうしたいいか。
・妻は娘のことをにらむ。（ドライブさんが、娘とベタっとしている時など）
・妻は嫌がって、娘と一緒には出掛けない。（娘は、妻と出掛けることは厭わない）
・妻は食事を作ってくれるが、娘と一緒の食卓につくことはない。（娘は、「美味しい。」「お母さんは料理の天才だ。」と言って褒めて食べている。）
・娘は食べ終わると、おじいちゃんおばあちゃんの住む離れ（別棟）へ行ってしまう。理由を尋ねると「居心地が悪いから。」
・そのおじいちゃんも亡くなり、おばあちゃんも施設に入って、娘さんは今、食事の時以外は、その別棟でひとり暮らしとなっているのだとか。
ドライブさんは、娘に対して次第に態度が厳しくなる妻に、モヤモヤしています。
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 相談者ドライブさんの課題
美輪さんは、（娘さんが別棟でひとり暮らしをしていることに対して）「それじゃ全然、隣のうちの人と同じですね。」と返し、ドライブさんが普段、奥さんと2人きりの時に、どんな話をしているのか？「愛してるっておっしゃるの？」とドライブさんに質問します。
ドライブさんは、（愛していると）なるべく言うようにしているんだとか。可愛いよ、などなるべく、愛情を伝えようとしているのだそうです。
奥さんは、機嫌が良ければ「当たり前じゃん。」などと返し、機嫌が悪ければ仏頂面なんだとか。機嫌が悪いと、過去の舅・姑とのいさかいの話に遡ったりして、不満が爆発することもあるそうです。
そんな時ドライブさんは、ごめんね、これから頑張るから。ごめんなさいとひたすら謝るんだそうです。でも機嫌が直るには、1ヶ月も2ヶ月もかかるのだとか。
美輪さんは「そんなに長く？」と少し驚きます。続けて「奥さんは何が不足なんでしょうね。」と、質問します。
さらにここで、美輪さんの鋭い質問が飛び出します。
「夫婦二人きりと、弟さん（息子さん）はどこで寝てるんですか？」
ドライブさんは、以前は娘さんを１人にして、別の部屋で奥さんと息子さんと3人で、寝ていたのだそうです。
でも、娘さんに「寂しい。」と訴えられてからは、一日おきに娘さんの部屋で寝たり、最近では、娘さんと一緒の時間を作るために、娘さんの暮らす別棟で寝起きするようになったのだとか。
なんだか…、モメごとの原因が見えてきましたね。
ドライブさんは、奥さんに「愛している。」「可愛いよ。」と、口では言ながら、やっていることは、毎晩別の女の人（娘さん）のところに寝に行ってしまっていたということです。
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 解決のキーワードは、愛情の〝差〟！？
美輪さんは、次のように質問します。
《美輪さん》「やっぱり女同士ですね 。奥さんにね、〝愛情に差がある〟ということは 伝えたことあります？男と女と愛と、父親と家族に対する愛と、それ別なんだと。弟の方も、娘の方も、とても愛情を感じて かわいい・・と。だけどそれ以上に、君にだけは、今度は愛情だけじゃなくて恋心を持ってると、だから君の方が、一番僕の方のね、愛情を独り占めしてるところがあるんだ。と」
ドライブさんは「たしかに、そういうふうに伝えたことはなかったです。」と、返します。
ドライブさんの奥さんは、娘さんの方にドライブさんの愛情が全部いってる。「娘さえいればあなたは良いんでしょ。」みたいな事を言うのだそうです。
ドライブさんは、「親として娘を一人前に育てなきゃ ならない責任があるし、もちろん（娘に対して）愛情はあるけど、それは子供であって、それは息子（に対して）でも同じ愛情なんだ」ということを、奥さんに言うのだそう。
けれども、（奥さんに対して、君は）〝特別〟っていうことは、言っていなかった、とドライブさんは言います。
美輪さんは、そのドライブさんに対して、「言ってないでしょ？その〝特別〟がほしいんですよ。ゆるぎのないものを。言葉をね 。恋と愛と両方ね、独り占めにしてるんだよ （君は）と。度々おっしゃった方がいいと思うの。」と、アドバイスします。
続けて、「そうすると、安心すると思うんですよ。娘さん（を） 見た時に 、自分の方がこの人（夫）に愛されてて、（それから）上乗せして倍ぐらいね、愛されてるんだっていうふうに、確信を持てるから。優位者の立場である、ということが分かれば、今度は、弱者に対してね、優越感で優しくできるようになるんですよ。徐々に、徐々に。」
「なるほど…。はい！なにか… 光が見えました！」と、ドライブさんが答えました。
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 感想
高校生の娘と、血のつながりがない妻の、仲が悪いのをどうしたらいいか、と相談に訪れたドライブさん。
相談前のドライブさんは、あせりや不安、失望を抱えてモヤモヤしていました。
でも、相談後のドライブさんは、落ち着き、安心し、希望に満ちてスッキリとされていました！
この変化を起こす、美輪さんの傾聴は本当にすごいっっ！！！と、毎回感動します。
娘さんが、いくつの時に再婚したのか、から始まり、現状や奥さんとふたりきりでの話の内容は？などの具体的な問いかけ。
そして、奥さんの機嫌の良いときや悪いときの理由を聞いたり、奥さんが激高する時の様子も聞き出したり…、その美輪さんの的確な情報収集、さらにその洞察の深さがスゴ過ぎるんです。
そして、ドライブさんに問いかけます。
奥さんの欲求は何なのか？「奥さんは、何が不足なんでしょうね？」と。
その後、夫婦と息子さんはどこに寝ているのか？と、寝る配置（場所）と配分（時間）を確認します。（私は、ん？なんで寝る場所を確認するの？と、ちょっと唐突に感じたのですが）
結局、この確認が革新的な解決につながっていったんです！
もし、ドライブさんの奥さんの視点から見たとすれば…。
ドライブさんは、（奥さんに）「愛している。」「可愛いよ。」と、口では言ながら、
やっていることは、毎晩別の女の人（娘さん）のところに寝に行ってしまっていた、ということです。
この確認が、奥さんの娘さんへの態度が、次第に厳しくなっていた原因ではないか、
～（自分の行動が）妻の嫉妬を増幅させていたのかもしれない。～
と、ドライブさんに気づかせます。
そして、美輪さんからのアドバイス。
・奥さんには、愛情〝差〟を、伝えること。それも度々言うこと。
愛情の〝差〟とは、恋心のこと。夫たるもの、妻には家族愛を感じているだけではない。愛情だけではなく、恋心も持っているんだ、と。
（この上乗せ分があるということは）家族の中で君がいちばん、僕の愛情を独り占めしているところがあるんだよ、と。
これを、度々言って聞かせなさい。そして安心させてやりなさい、と。
奥さんが、夫の愛情は、娘さんより自分の方が上で、さらに倍くらい愛されている、と感じられれば、自分の方が娘さんより優位である、と思うことができる。
そうすると今度は、弱者に対して優越感で優しくできるようになってくる、と。
美輪さんの言う、「（女は）特別がほしいんですよ。ゆるぎのないものを言葉をね。」には、わたしも女として、「た…、確かに…！！」と納得せざるを得ませんでした。
そして、「（人間は）優位者の立場であるということが分かれば、今度は弱者に対して優越感で優しくできるようになる。」には、ぐうの音も出ませんでした。
ほんとに人間て、そうなのかも。自分にもそんなところがあるのかもしれないなと、ちょっとチクチクしました。
そして、最後の渦巻きのお話。私が美輪さんの傾聴が、カウンセリングを超えているなぁと思うのは、最後に掛ける言葉が、もう宗教の域ですやん、ということなんです。
美輪さんと、ドライブさんの最後のやりとり
《美輪さん》（ドライブさんは）お優しいんだけども、ただその中に渦巻きの中に、巻き込まれてらっしゃるから。で、それは冷静にね、渦巻きの形も向こう岸から見るような つもりを、いつも頭の中に入れていらっしゃると大丈夫だと思いますね。」
《ドライブさん》なかなか難しいと思いますけど…。
《美輪さん》いやそれは難しいですよ。
《ドライブさん》努力してみます！
《美輪さん》頑張ってください。（満面の笑）
《ドライブさん》ありがとうございます！！
まとめ
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 娘は別棟で〝ひとり暮らし〟 うまくいっていない現状
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 相談者ドライブさんの課題 言ってることとやってること
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 解決のキーワードは愛情の〝差〟を表現！？ 〝差〟とは恋心の上乗せ分のこと。
愛のモヤモヤ相談室4月 後編 感想 人間愛の美輪さんは、もう宗教の域。
愛のモヤモヤ相談室、一番の魅力は、美輪さんから伝わってくる〝声〟！！スピリチュアル的に言うと〝波動〟？でしょうか？？皆さんもぜひ、オンタイムでご覧ください！
美輪明宏 愛のモヤモヤ相談室は、月イチ放送。NHK Eテレ 毎月最終金曜の午後10時～です！
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