NHKEテレ 「美輪明宏 愛のモヤモヤ相談室」は、人生経験豊かな美輪さんに様々なお悩みをぶつけ、そのモヤモヤを、スッキリと晴らすヒントをもらう番組です。2024年6月後半の相談者は、あかねさん(10代 女性)です。
愛のモヤモヤ相談室6月 後編【つい自分を後回しにしてしまう】あかねさん
裕福な家庭に生まれ育ったあかねさん。15歳だった三年前、父が倒れて家計が苦しくなると、家族の様子は一変したといいます。
兄はひきこもり、姉は家出。末っ子のあかねさんは、働き始めた母の代わりに家事を任され、自分もアルバイトで忙しく働き、大学進学は断念したのだそうです。
つい、自分のことは後回しにして、家族を優先してしまうようなあかねさん。
家族に対して、自分を頼りすぎるのはやめてほしいと願いつつ、頼られることが唯一自分の存在理由のようにも感じて、モヤモヤしているといいます。
愛のモヤモヤ相談室6月 後編 感想
相談前のあかねさんは、なぜ自分だけが家の苦労を背負わされるのかと、憤りを感じているようでした。
でも相談後のあかねさんは、今の自分の人生も悪いものじゃない、様々な経験もでき、学ぶこともたくさんあったと、スッキリされていました。
さて、美輪さんはどんな魔法を使ったのでしょうか。
美輪さんは、二十歳の頃のご自身の経験を話してくれました。美輪さんは病気の父と兄を抱え、弟3人を学校にあげなくてはならなかったそうです。大変な思いをしたけれども、その苦労は今、全部財産になっていると言われていました。
そして、今どきの学生について「(今どきの)男女の学生なんてのは、とにかくボーっとしてお友達とワイワイ言ってね、普通に学校行って、で結婚でもして。そういう方のがいいと思いますか?」と、尋ねました。
これにはあかねさんも「思わないです。」と即答されていましたね。
美輪さんが二十歳の時といえば、1955年ですから、終戦からまだ10年しか経っていない頃ですよね。番組内ではおっしゃっていませんでしたが、美輪さんは長崎に投下された原子爆弾の被爆者でもあります。
2020年12月号のNHKラジオ深夜便の本に、美輪さんへのインタビュー記事が載っていました。P50《「原子爆弾が落ちたあと空襲警報が鳴って外へ出たんですが、そこはもう地獄。馬車引きのおじさんが倒れた馬車のそばで、フライパンで煎っている豆みたいにぴょんぴょん跳び上がっていました。全身やけどで、苦しくて痛かったんでしょう。恐ろしくて見ていられませんでした」》とありました。
美輪さんは私たちが想像もつかないようなことを、実際に経験されているんですね。その豊かで深~い人生経験からにじみ出る、圧倒的なオーラは、ものすごい説得力をもってこちらに響いてきます。
話を聴いてもらい、最後にあかねさんは、今の自分の人生も悪いものじゃない、様々な経験もできて、学ぶこともたくさんあった。そう思うと、これからの自分の行動次第で、いい方向にすることもできるんだと思った、と言われていました。
最初は、なぜ自分だけが家の苦労を背負わされるのかと、憤りさえ感じていたのに、あかねさんのこのスッキリ加減!!いつもながら美輪さん、素敵✨すごい❗ 素晴らしい~~❗❗✨✨
私も、困難な状況の時、様々な不満で心の中がパンパンになってしまう時があります。自分の考え方も変えられないし、相手も変わらないし、ほんとに絶望してしまうことがあります。
でも、そんな時は、何がそんなにいやなのか、誰に対しての不満なのかをちょっと立ち止まって考えてみるといいんだなと思いました。
不満でパンパンな時って、こうしたい。けど、絶対そうはならないですよね。悔しいし、悲しいし、憤りを感じて…、イライラ、プンプン、モヤモヤ、ムカムカ…メソメソしてしまいますよね💧
美輪さんはよく、「それで?どうしたいの?」と尋ねられます。私は、もし美輪さんにそう尋ねられたら、私はなんていうだろう…?と考えてみることがあります…。
イライラ、プンプン、モヤモヤ、ムカムカ、メソメソしている時は、ほんとはこうしたい!っていう思いをちゃんと認識できていないことが多いですもんね。
じゃあどんな状況だったら、自分はウキウキ、ニコニコ、ルンルン♪ワクワク♬!カラカラな上機嫌になれるんだろうか??と考えてみるのも面白いのかもしれませんね。
美輪さんは、いつも大きな夢を描いて、背中を押してくれます。
「バランスを取り続けるほど、まだ自分の心っていうのは、そこまで大きくない…」と言ったあかねさんに、美輪さんはこう言いました。
「大きくなりなさい、なりますよ。」「苦労も全部財産になる。そういう人生もいっぱいあるんですよ。」「あなたもその仲間入り。」
美輪さんからこんなふうに言われたら、なんだか力が湧いて来ちゃいますね!
あかねさんのやりたいことは、芸術の世界に関わるようなことなんだそうです。
そんなあかねさんに、美輪さんは「プライド待てばいいのよ。有名無名関係なく、芸術家の誇りっていうのはそういうもんですよ。」とまたまた大きな愛でエールを送っていました❗❗
愛のモヤモヤ相談室6月 後編 内容
それでは、続いてのモヤモヤに参ります。
(あかねさん)えっと三年前に、あのわたくしの父が倒れてしまって、そのことによって、本当にこう、私たち家族、本当に仲が良かったんですけど、そのことがきっかけで、本当にこうお互いを嫌いあうような仲になってしまって
(美輪さん)おかしいわね。どうして…逆にね、そういう病気になると、団結するはずなのね。
(あかねさん)兄はそのことがあって、あの通っていた大学を辞めてしまって、で、あのわたくしの姉もこう家出をしてしまって、
(美輪さん)それで?
(あかねさん)で、やっぱそのことがあって、こう家の様々な苦労というものを、私が全部背負わなきゃいけなくなってしまって…今も本当にアルバイトと日々の家事に追われていて、心を落ち着かせる時間もないくらいに、毎日忙しくて、今こういう現状で、これから先、どうしていったらいいのかわからなくて…
~裕福な家庭に生まれ育ったあかねさん。三年前、父が倒れて家計が苦しくなると、家族の様子は一変しました。末っ子のあかねさんは、働き始めた母の代わりに家事を任され、大学進学を断念。頼りない家族にモヤモヤしています。~
(あかねさん)家族みんな大変だったと思うんですけど、兄とか姉は大変な思いをしないでというか、その代わりを全て私が背負ったので。私の中で、15で過ごすはずだった高校生活とかも本当に思ったのとは違うようになってしまって。
(美輪さん)それでどうしたいわけ?
(あかねさん)こう…やはり他の兄弟とかに対して、こうなんか楽している雰囲気を見て、こう…
(美輪さん)お兄さん楽してるの?
(あかねさん)楽…、してると思います。
(高瀬アナ)今、どういう状況ですか?
(あかねさん)今はもう大学辞めて、家にこう引きこもっている。
(美輪さん)だから大変じゃなくないでしょ?引きこもってね、外と遮断されている自分っていうのは、大変だと思わない?で、お姉ちゃんは何で家出したの?
(あかねさん)やはりこう、姉も本当にこう学ぶことが好きっていうので、海外の大学に進学する予定だったんですけど、父が倒れたことによってこうそのお金を出すことも難しくなってしまって。まあ、本当こう悔しい中、日本に帰国してきたので…
(美輪さん)そりゃだけどね、贅沢よ。大学へ出たからって何なの?代議士の皆さんなんて大学出て、それでテレビでね、恥さらしてんでしょ?大学に行かなくてもね、ちゃんとした人はいますよ、ここに。フフフ、なんてね。
(高瀬アナ)いや、でもあのもちろんその世の中には若くして介護をやっているあの若者がいたり、家計を支える為にこう働きに出ている人も世の中いっぱいいますけれども。ご両親に対しては今、なんかもっとこうしてほしいとかなんかありますか?
(あかねさん)そうですね。なんかあのこう私を頼りすぎるのはやめてほしいです。本当に家族みんな…
(美輪さん)それ、(家族に)ハッキリおっしゃったの?
(あかねさん)いや、言えないですね。
(美輪さん)それおっしゃればいいのに。
(あかねさん)うーん…でもこう…うーん、でもこう頼られてることが、反対に自分がまだ、こう存在していいんだなって、たぶん思っちゃう理由でもあるのかなと思って…
(美輪さん)そこですよ。
(あかねさん)こうやはり自分も疲れたり、嫌なことがあったりしても、やっぱり私が暗くなってしまうと本当に家自体が真っ暗になってしまうので、私ぐらいは、明るくいないと、本当に家族と言えなくなってしまうような。
(美輪さん)偉い。
(あかねさん)でもバランス取り続けるのって、すごい心をすり減らすじゃないですか。
(美輪さん)はい。
(あかねさん)やっぱりまだそのバランスを取り続けるほど、まだ自分の心っていうのは、そこまで大きくないので。
(美輪さん)大きくなりなさい。なりますよ。私はハタチ前後だったっけなぁ?兄弟はね、3人とも、兄はサナトリウム(結核等の療養所)へ胸が悪くてね、入ってたし。それで父も胸が悪くて療養所に入ってたし。で下の弟3人も学校にあげなきゃいけないし、大変な思いでしたよ、あの頃は。だからよく分かるの、あなたの苦労もね。その代わり外では華やかな格好をして、で有名になって。ですぐ落ちて、いろいろありましたよ。全部財産になってますよ。そう、そういう人生もいっぱいあるんですよ。あなたもその仲間入り。
(あかねさん)はい。
(美輪さん)それで?身を立てるのにね、やりたい職業ってありますか?
(あかねさん)こう、いつかこう芸術の世界に関わるような…
(美輪さん)芸術といっても、文学、音楽、絵画、色々ありますよね。
(あかねさん)こう…文学も好きですし、
(美輪さん)文学?
(あかねさん)絵画とかも好きなので
(美輪さん)文学だと、どういう系統の文学?
(あかねさん)あの川端康成とか、
(美輪さん)はい。
(あかねさん)ええと…
(美輪さん)私の知り合いだったの。
(あかねさん)え…
(高瀬アナ)ホントです。本当です。
(美輪さん)三島由紀夫は?
(あかねさん)あ、本当に好きです。
(美輪さん)あらそう。ありがとう。
(高瀬アナ)お友だちです。
(あかねさん)いや、本当にびっくりしまして💦
(美輪さん)そのための勉強してるの?
(あかねさん)こうしたいんですけど。やはり日々のアルバイトと家事とって言うので、本当に毎日忙しくてなかなかこう。まとまって勉強したりする時間がなかなかとれなくて…
(美輪さん)そりゃいつでもできるわよ。芸術家は、いくつになってもできますよ。その間にね色々苦労することは、全部その財産に、ネタになるの。今ネタを稼いでる最中ですね、じゃあ。
(あかねさん)はい。
(美輪さん)そう、かつてのいろんな名作家たちがね、苦労したりなんかしたりそういうものがあなたに与えられて、そう思うとね、私は自分が選ばれた人間なんだというふうに思えるでしょ?
(あかねさん)はい。
(美輪さん)まぁそこいらへんのね、男女の学生なんてのは、とにかくボーっとしてお友達とワイワイ言ってね、普通に学校行って、で結婚でもして。そういう方のがいいと思いますか?
(あかねさん)思わないです。
(美輪さん)思わないでしょ?プライド待てばいいのよ。有名無名関係なく、芸術家の誇りっていうのはそういうもんですよ。
(あかねさん)なんかこうなんか…今まで自分が普通になれなかったことが、すごい苦しかったんですけど、でも普通でない今の自分の人生っていうのも、別に悪いものじゃなくて、さまざまな経験もできたなとは、学ぶこともたくさんありましたし、そう思うと、これからの私の行動次第で、いい方向にすることもできるんだなと思いました。
(美輪さん)よかった。よかったですね。
(高瀬アナ)本当に…ありがとうございました。
(美輪さん)頑張って。
(あかねさん)はい、頑張ります。
~ プライドを持てばいいの ~
あしたを生きるあなたへ
~ 楽も苦も すべて人生は 菩薩行 ~
まとめ
愛のモヤモヤ相談室6月 後編【つい自分を後回しにしてしまう】あかねさん 仲の良い家族だったのに、父が倒れたことによって状況は一変。末っ子の自分に家の苦労を背負わされ、この先どうしたらいいのかわからない。
愛のモヤモヤ相談室6月 後編 感想 イライラ、プンプン、モヤモヤ、ムカムカ、メソメソを→、ウキウキ、ニコニコ、ルンルン♪ワクワク♬!カラカラに変えるには、美輪さんから「それで?どうしたいの?」と質問されたと仮定する。
愛のモヤモヤ相談室6月 後編 内容
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