喪主・あいさつ 大切なあなたをなくすということ
生き急ぎ、一気に駆け抜けた娘の25年の人生でしたが、決して悪いことばかりではありませんでした。
娘、○○は、たくさんの友人に恵まれ、何にでも興味を持ってチャレンジし、一生懸命努力する子どもでした。
ただ、少し自分に厳し過ぎるところがあり、必要以上に自分の未熟さを責めては空回りすることもありました。
今回の娘の行いで、皆さんに大きなショックとご心労をおかけし、更に深く傷つけてしまったこと、本当に大変申し訳なく思っています。
多くの差し伸べられた手を、頑なに拒み、とうとう自らを壊してしまいました。
私には、娘と心が通い合っているという過信がありました。
もし、どうしてもダメなら、諦めて実家に帰って来るだろうと思っていたのです。
ですから夜、突然、玄関のインターホンが鳴っても驚かない、と思っていました。
けれど現実は違いました。
娘には、この場(告別式の会場のこと)を見せて言ってやりたいです。
「どれだけ思われ、どれだけ愛されて来たのか、よく考えなさい!」と。
それが伝わらない。
伝える術がないことが、悔しくて悲しくて仕方ありません。
娘をお腹に宿し、産んで、25年の子育てが終わりました。
また、娘をお腹のなかに戻すつもりで、これから骨(コツ)となる娘と、その魂を内包し、共に生きてまいります。
本日は誠に、ありがとうございました。
大切なあなたへ
〇〇、亡くなる前はほんとによく電話してたよね。LINE電話だから気兼ねなく3時間でも4時間でも話せたし。昔だったら月の電話代何万円だよ。
社会人一年生で、色々大変なんだろうと思って、話を聞いてやれば自分で何とかやっていけるようになるんだと思ってた。
私はなんにもわかってなかったんだね。
以下、電話で娘の言っていたこと。
「私は、失敗を乗り越えた経験がない。」
「こうした方がいいよね、とかちゃんとアドバイスをもらっていたのに、(自分は)できない、やってない。」
「それを悪いと思わないといけないのに、思っていない。」
「かかえた仕事、やらないまま来ちゃってた。進め方、言われていたのに。」
「そのまま置いといた。」
「単純作業すらできない。」
「やる気にならず、手がつけられない。」
「いたたまれない。その中でできる状態じゃない。」
「(こんな状態では)誰からも信頼されない。」
「ここまで他人に迷惑をかけて、何も改善しようとしない自分に対して…」
「足手まとい以上のことを…」
「優先順位、指示を仰げばいいだけ…」
「とりかえすつもりがない…。やってもダメだし、やる気もないし…。」
「ほっといて、ほっといて、ほっといて、ほっといて、ほっといて…。やる気にならない…。」
「そんなことやってるヒマない。」
「そっち大事。」
「がんばろうって思わないから、今日見ててもやってないって思われる。」
「それでお給料もらってる。」
「仕事の完成はバラバラ」
「今、言われたこと、一部の限定的なこと。」
「ショックだったこと。私は頑張った記憶がない…。」
「あきらめちゃってる…。」
「なんにもやってない…。」
「あきれられてる…。」
「仕事してません…。」
「ほとほと自分に愛想が尽きた…。」
「やろうとしない…。」
「ビジネスとしてやっていけない…。」
「会社の説明ができない…。」
「なんにもできない…。」
「ついて行っただけ…。」
…と、こんなことを延々言っていました。
私は、(勉強ばっかりしていた子だから、社会人生活は厳しいのかな…。
それにしても、困ったなー。これじゃあ解雇になるんじゃないの。
仕事してないって…、会社に行って仕事しなくてどうするの)などと思っていました。
この電話から数日後、長女は会社に行けなくなりました。
そしてその2週間後、自ら命を絶ったのです。


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