喪主・あいさつ 大切なあなたをなくすということ

新型コロナウィルス感染症も、2023年のGW明けから5類引き下げとなり、長かったコロナ禍もようやく終息に向かう気配をみせています。

とはいえ、この3年の間にも若い世代が自ら命を絶つ、というニュースを見聞きすることが多くありました。

私は、その度に、<あぁ、なにかできることがあるかもしれないのに、何もしていない…>と、もどかしいようなやりきれない思いをしていました。

といって、なにかを書いてもお説教のようになってしまい、こんなものが若い人の心に響くはずがない、と自分にダメ出しをしていました。

何が、若い人のこころに響くのだろう?

もしかしたら、ただ単に、あったことを、そのまま伝えたらいいんじゃないだろうかと思いました。

喪主・あいさつ

もし、自ら命を絶とうとしている若い人が、このブログを読んでいると仮定して、私は今、書いています。

あなたに伝えたいことがあります。

あなたがもし亡くなったとすると、あなたの喪主はお父さんかお母さんがなります。

うちの場合は母子家庭だったので、私が喪主になりました。

 

喪主になったお母さんが、あなたの兄弟やおじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん、従姉妹やあなたの会社の人たちの前で挨拶をし、深々と頭を下げている場面を想像してください。

喪主・あいさつ 大切なあなたをなくすということ

生き急ぎ、一気に駆け抜けた娘の25年の人生でしたが、決して悪いことばかりではありませんでした。

娘、○○は、たくさんの友人に恵まれ、何にでも興味を持ってチャレンジし、一生懸命努力する子どもでした。

ただ、少し自分に厳し過ぎるところがあり、必要以上に自分の未熟さを責めては空回りすることもありました。

今回の娘の行いで、皆さんに大きなショックとご心労をおかけし、 更に深く傷つけてしまったこと、本当に大変申し訳なく思っています。

多くの差し伸べられた手を、頑なに拒み、とうとう自らを壊してしまいました。

私には、娘と心が通い合っているという過信がありました。

もし、どうしてもダメなら、諦めて実家に帰って来るだろうと思っていたのです。

ですから夜、突然、玄関のインターホンが鳴っても驚かない、と思っていました。

けれど現実は違いました。

娘には、この場(告別式の会場のこと)を見せて言ってやりたいです。

「どれだけ思われ、どれだけ愛されて来たのか、よく考えなさい!」と。

それが伝わらない。

伝える術がないことが、悔しくて悲しくて仕方ありません。

娘をお腹に宿し、産んで、25年の子育てが終わりました。

また、娘をお腹のなかに戻すつもりで、これから骨(コツ)となる娘と、その魂を内包し、共に生きてまいります。

本日は誠に、ありがとうございました。

喪主・あいさつ 大切なあなたへ

頑張ること・頑張らないこと

頑張れること・頑張れないこと

頑張ろうとすること・頑張ろうとしないこと…。

 

あなたは、本当はもう頑張れないのではないですか?

その自分を、〝頑張ろうとしていない〟と決めつけ、責め続けてはいないでしょうか?

 

社会人一年生の長女が亡くなる3週間前に電話で言っていたことです。

「私は、失敗を乗り越えた経験がない。」

「こうした方がいいよね、とかちゃんとアドバイスをもらっていたのに、(自分は)できない、やってない。」

「それを悪いと思わないといけないのに、思っていない。」

「かかえた仕事、やらないまま来ちゃってた。進め方、言われていたのに。」

「そのまま置いといた。」

「単純作業すらできない。」

「やる気にならず、手がつけられない。」

「いたたまれない。その中でできる状態じゃない。」

「(こんな状態では)誰からも信頼されない。」

「ここまで他人に迷惑をかけて、何も改善しようとしない自分に対して…」

「足手まとい以上のことを…」

「優先順位、指示を仰げばいいだけ…」

「とりかえすつもりがない…。やってもダメだし、やる気もないし…。」

「ほっといて、ほっといて、ほっといて、ほっといて、ほっといて…。やる気にならない…。」

「そんなことやってるヒマない。」

「そっち大事。」

「がんばろうって思わないから、今日見ててもやってないって思われる。」

「それでお給料もらってる。」

「仕事の完成はバラバラ」

「今、言われたこと、一部の限定的なこと。」

「ショックだったこと。私は頑張った記憶がない…。」

「あきらめちゃってる…。」

「なんにもやってない…。」

「あきれられてる…。」

「仕事してません…。」

「ほとほと自分に愛想が尽きた…。」

「やろうとしない…。」

「ビジネスとしてやっていけない…。」

「会社の説明ができない…。」

「なんにもできない…。」

「ついて行っただけ…。」

 

…と、こんなことを延々言っていました。

私は、<勉強ばっかりしていた子だから、社会人生活は厳しいのかな。

それにしても、困ったなー。これじゃあ解雇になるんじゃないの。

仕事してないって…、会社に行って仕事しなくてどうするの>などと思っていました。

この数週間後に、喪主になるとは夢にも思っていませんでした。

 

超・頑張り屋さんのあなたが、「頑張れない状態」になっていたのは、緊急事態だったのに…。

私は、話を聞いてやれば、なんとかなると思っていました。

長女が、泣いているうちはまだ感情が動いているから、大丈夫だろう…と、素人考えで思い込んでいました。

本当にウツ病のようになってしまったら、感情が動かずもっと無反応なはずだ…と勝手に思い込んでいたのです。(全くの間違いです)

 

この電話から数日後、長女は会社に行けなくなりました。

そしてその2週間後、自ら命を絶ったのです。

まとめ

喪主・あいさつ 大切なあなたをなくした後に、あなたのお母さん(お父さん)がすること

喪主・あいさつ 大切なあなたをなくすということ

~あなたに伝えたかったこと~
お母さん(お父さん)にとってあなたは、かけがえのない、大切な大切な存在です。あなたがお母さん(お父さん)を大切に思ってくれているように。

喪主・あいさつ・大切なあなたへ メーターを振り切るほど頑張って働いてしまうと、人は精神的に擦り切れてしまいます。

学生時代の〝勉強〟とは違って、〝仕事〟には慣れが必要です。社会人1年生のあなたが、完璧を求めても歯が立ちません。

あなたは、厳しく自分を裁き続けていませんか?

正しいことは、一つだけだと思っていませんか?

あなたの厳しさは、あなたを抑圧し、怒らせ、傷つけ、悲しませているのではありませんか?

〝現在、完璧であること〟が、成長ですか?

そうではないと思います。

〝成長〟とは、時間をかけて次第に「完全」に近づいていく〝過程〟のことではないでしょうか。

 

 

 

 

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