2024年4月18日(木)午後10:00-午後10:45に放送された、NHK MUSIC SPECIAL 宇多田ヒカル「教えて!ヒカルさん」。
番組で事前に募集した「宇多田さんへの質問」は、全部で3,020件もあったそうです❗
その中から選ばれた質問者が、宇多田ヒカルさんと直接対面する大質問大会が開催されました❗
5人の質問者の4人目は、ゆうたさんです。
ヒカル道04「性別」も「時代」も超える普遍性
(ゆうたさん 34歳 東京都)
質問:宇多田さんの音楽には「性別」や「時代」をあまり感じません。「性別」や「時代」を切り取らないのは意図的ですか?
ゆうたさんはご両親やお祖母さんの影響で、歌謡曲や演歌が大好きなんだそうです。でも歌謡曲や演歌の中には、男歌、女歌というようにはっきりと性別の色が付いた曲が多いように思うといいます。
宇多田さんの音楽には、それがないように感じ、またあまり時代を切り取ってこられなかったようにも思う、それは意図的なのか?それとも自然なのかを聞きます。
ヒカル道04「性別」も「時代」も超える普遍性 Q&A感想
Automaticから始まって…、そうか、宇多田さんの曲は「わたし」だったり「ぼく」だったり、「あなた」「きみ」、色々ですもんね。
時代を超えて色褪せない名曲の数々…。25年かぁ…。
ゆうたさんにとって宇多田さんの曲は、男性とか女性である前に、一人のみんな同じ人間じゃんというメッセージを伝えてくれるのですね。
普段生きていて、無意識的に「男」「女」の枠が、息苦しいことってありますもんね。
あらゆることを、「それでいいんだよ。」「大丈夫。」と全身で言ってくれているような、今の宇多田さんの雰囲気、本当に素敵だなぁと思います。
性別も時代も、自分自身をも超えてきた宇多田ヒカルさん。その宇多田さんが歌う曲には、本当に癒やされますよね。
ホントに、悲しい歌もいつか懐かしい歌になるといいなぁ…。
ヒカル道04「性別」も「時代」も超える普遍性 Q&A内容
ゆうた)はじめまして。
宇多田)はじめまして。
ゆうた)この25年間、日本でも海外でも随分たくさんいろんなことがあったと思うんですけれども、宇多田さんの音楽にはあまり時代を切り取ってこられなかったように思います。また、私自身が両親や祖母の影響で歌謡曲や演歌が大好きなんですけども、歌謡曲や演歌の中には、男歌、女歌っていうふうに、はっきりと性別の色が付いた曲が多いように思うんですけども、宇多田さんの音楽には性別を感じる曲が、あまりないように感じます。
宇多田)うんうんうん…。
ゆうた)意図的ですか?それとも自然な流れとしてここまで作って来られたんですか?
宇多田)自然ですね。自然とっていうのは、その私があんまり意識してこなかったっていうのと、あんまり興味がない部分というか…なんか人間、人間のことをずっと研究してるみたいな部分が多分あると思うんです。特に歌詞とか、そのまあ自分の気持ちも知ろうとして、で、自分の気持ちが分かると、あっ、人間ってこうなんだ、人ってこういう感覚だったり、こういう気持ちを持つんだなとかって思うことがあっても、その部分ってもっと感情だったり、心理だったりして、それって結構普遍的というか、こう、誰…みんなつながってるような共有してる部分、みんなの共有してる部分にすごく興味があって、性別もじゃあすごく自分が女って思ってる人と、自分が男っていう意識がアイデンティティが強い人が、じゃあ、どこまで、何がどう違うのかとか、ひとりひとりそれをどう捉えているのか、自分の性別とかもよくわからないし、その人になってみないと。私は、あんまり自分が、女の子だ、とか男の子だ、とか思ったことがなかったんで。名前もヒカルでよく男の子に間違えられたり、親が私に青い服着せてたから、いつも赤ちゃんの時、男の子だと思われてたらしいんですけど、なんか幸いそういうこと、あんまり意識しないで、ここまで来たから、曲もそうなのかなと思います。
ゆうた)ありがとうございます。人と人がこう出会って会話をする中で、やっぱり視覚情報が一番大きい情報になってくるので、最初にこう何歳ぐらいで男性か女性かっていうのを、どうしても無意識のうちにインプットしちゃうんですけども、それが時としてすごく足かせになってしまう、ことも多くあると思うんですけども、宇多田さんの曲は、男性とか女性である前に、一人のみんな同じ人間じゃんっていうところから、曲を発信されているように感じるので
宇多田)あ、嬉しいです。
ゆうた)とても居心地が良くてですね。普段こう落ち込んだり悩んだりする時に、とても癒されてるので、ありがとうございました。
宇多田)でも、私の父に今すごい感謝、ちょっと今の話聞いてて思ったのが最初、わたしは母親にイチゴかメロンかスイカって名前を付けられそうだったんです。本当に彼女が好きな果物。まあ、それも可愛かったし、それはそれで、それも面白い人生だったと思うんですけど。でも父親が、どうしても、ヒカルの方が良いって言ってくれて、その理由が、名前だけ見て、男か女かわからない方がいいんじゃないっていうのも、理由の一つだったらしいんです。なんか結果、本当に私もそんな感じで良かったなって思う名前だったんで、うん。
鈴木アナ)数年前に、宇多田さんのノンバイナリーだっていう公表もされたと思うんですけど、
~ ノンバイナリー ~
自認する性が男女どちらでもない人。どちらとも言い切れない人、いずれにも分類されたくない人。
鈴木アナ)言ってみようと思うきっかけ、とか動機みたいなものってなんかあったんですか?
宇多田)なんか、私が自分のことどう見えてるかなんて、正直、別にほかの人にとったらどうでもいい話っていうか、共有しなくていい話だと思うんですけど、でもなんか言わないで、例えばこういう質問された時に、インタビューの時とかに女であることについてとか、女性代表として、とか言われた時に。すごく答えに困っちゃってたんですね。そんなになんか女性代表と言える立場じゃないと思うし、あの、女の人のことも、男の人のことも同じくらい大事に思ってるし、どっちの気持ちも分かりたいし、それでなんか戸惑ったり、嘘ついてる、隠してるみたいで、どうしてもなるのが苦しくなってきて、それでじゃあ、もう言ったら、同じような気持ちの人もいるかもしれないから、なんか別にたいしたことじゃないじゃないですか。大したことじゃないっていうのはその、大したことじゃないべきだと思うんですけど、それでも色々難しい問題があるし、こうあるべきだって色んな考え方があるのに、こう圧迫感、感じたり、恐怖みたいなね、攻撃の対象みたいになるのを恐れて、言えない人もいっぱいいると思うから、なんかもっと気楽に、気楽に思えればいいなあっていうのが望みですね。願いですね。
まとめ
ヒカル道04「性別」も「時代」も超える普遍性 時代や性別を感じる曲があまりないのは、意図的ですか?ゆうたさん
ヒカル道04「性別」も「時代」も超える普遍性 Q&A感想 あらゆることを、「それでいいんだよ。」「大丈夫。」と全身で言ってくれているような、今の宇多田さんの雰囲気、本当に素敵。
ヒカル道04「性別」も「時代」も超える普遍性 Q&A内容 自然。そもそもあんまり意識して来なかった。みんなの共有している部分にすごく興味がある。
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